私の議会報告

令和1年第3回定例会 9月13日 一般質問

1、地域の子育て支援拠点の考え方について
2、リサイクル展示室の有効活用について
3、その他(子どもたちの心を支える取組について)


1、地域の子育て支援拠点の考え方について

地域の子育て支援拠点の考え方について伺います。
昨年、酒井区長は、児童館、区立幼稚園・保育園等、区立施設の存続等を公約に掲げて当選されました。この区長選後の2018年第2回定例会で、私が長年にわたり訴え続けてきた児童館全廃計画(「新しい中野をつくる10か年計画(第3次)」)の見直しが実現することになったことに、感謝と喜びをあらわすとともに、今後の児童館をどのような形で残していくかについて、常に子どもたちと向き合い、現状を理解している児童館長や職員たちの意見をしっかり聞きながら進めていっていただきたいと提案し質問しました。
新たな児童館機能、子育て支援の拠点ができることに喜んでばかりはいられません。本当に子どもたちや子育て親子にとって必要となる施設、機能とはどのようなものなのかについて踏み込んで考え、具体化していくことが喫緊の課題となります。
昨年10月、区の「地域の子育て支援拠点の考え方について」が議会に示されました。その中で、平成31年度(令和元年度)に新たな児童館施設等の配置計画策定が予定されていましたが、児童館施設等の配置計画はいつ示されるのでしょうか。
ことしの2月、区の児童館職員たちがまとめた報告書、「地域の子育て支援拠点の考え方」は、新たな児童館の配置場所、配置数、人的な考え方などを決定するための貴重な資料になると思いますが、この報告書は今後どのように生かされていくのでしょうか。現場の職員たちの声は確実に反映されていくのでしょうか。
この夏、区長は、子育てカフェを4カ所の児童館で開きましたが、このチラシには、「子育て家庭と区長のタウンミーティング」と書かれていました。これはどのような性質のものなのでしょうか。ことし限りの取り組みなのでしょうか。今後全ての児童館を回る予定なのでしょうか。子育てカフェの案内のチラシには、「子育て先進区実現のために御意見を区長がお聞きします」と書かれていますが、ここでの意見はどのように区政に反映されるのでしょうか。区長は、子育てカフェの場所に児童館をみずから選びました。地域の大人が子育て中の親子とかかわるのも児童館内に、子育て親子に寄り添い、現状を把握している区の職員がコーディネーターとしての役割を果たしてくれるからこそ、新たな準備や体制づくりなどなしに意見交換や子育て支援を進めることができるのです。新たな児童館、子育て支援の拠点には、地域活動支援、地域とのコーディネーター役、虐待防止のための関係機関との連絡等が求められます。そこには、これまで長年にわたり児童館職員が担ってきたスキルが欠かせません。アウトリーチチームの一員でもある児童館長を残し、補佐できる正規職員を配置する必要があると思います。
また今年度、児童館は地域支えあい推進室から子ども教育部に所管が変わり、すこやか福祉センターには、児童館や育成活動推進の担当者はいなくなりました。地域の身近な正規職員のサポート機能がなくなってしまったのですから、ますます新たな児童館には、学校、地域、行政、民間事業者等、さまざまな関係機関とのコーディネーター役を果たせる人材の確保が必要だと思いますが、お考えをお聞かせください。
現在、児童館職員は年齢構成が高くなってきています。新たな児童館、子育て支援の拠点に必要な常勤の正規職員の配置のためには、児童指導の職員、福祉の職員等の早期の採用、育成が必要と感じますが、いかがでしょうか。
新たな児童館、地域の子育て支援拠点が、これまでの児童館に劣らない、むしろさらに子どもたちにとって使い勝手のよい、子育て親子にとって必要性の高いところになるよう、児童館職員たちが作成した報告書内容をきちんと検討し、子育て親子から聞き取った声をしっかり反映していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 

2、リサイクル展示室の有効活用について
次に、リサイクル展示室の有効活用について伺います。
私はこの夏、何度かごみゼロ推進課に足を運び、その都度、1階にあるリサイクル展示室を通りました。リサイクル展示室には3人のシルバー人材センターの受付の方が対応してくださいました。「こんにちは」と挨拶され、来場カウント一人とカウンターを押されました。何度行っても中にはほとんど人はいませんでした。古着が山のように保管されていました。
昨年の第3回定例会で私は、リサイクル展示室が大量の古着を保管するだけの場所として使われているのでは、立地条件のよい建物の価値、区民の貴重な施設の使われ方としてもったいない。環境団体等が情報発信できる場として使ってはいかがかと質問をいたしました。当時の環境部長は、公共の施設であるので、一部の環境団体が使う場所とすることはできないとのお答えでした。私は、特定の環境団体に使わせたいとは申し上げていませんし、考えてもいません。せっかくリサイクル展示室と銘打った立派な建物があるのですから、シルバー人材センターに委託して古着や本などを無料で区民に渡す事業以外にも積極的な用途があるのではないかと考えます。長い間一貫して環境施策や消費者活動に取り組んできた方々が高齢化し、有志による環境やリサイクル活動の停滞化が懸念される今、ごみのリサイクル活動やごみ減量に取り組む区民を育てていく場として使えないものかとの思いで提案させていただいたのです。あれから1年経過しましたが、リサイクル展示室は訪れる区民もほとんどなく、今も古着の保管場所のままです。ごみ減量やリサイクルにさらに推進していくためにも、区民が主体的な公益活動を行っていくことが重要であると考えます。ごみ減量などの公益活動を担う区民団体を育成していくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。
昨年の答弁では、リサイクル展示室には区民の活動拠点とするスペースはないとのお答えでしたので、それなら区が進めているリサイクル展示室の事業を皆さんに利用していただきたいと思い、私は何人もの区民にリサイクル展示室を紹介しました。現在、リサイクル展示室では、リユース家具の展示・提供、フリーマーケットの開催、古着の常設展示などを行っています。1回の訪問で古着を2着いただけますので、「2着いただいた」と喜んで私に報告してくださった方もいらっしゃいますが、月に2点までで、3着目は次の月にならないと入手できません。「また、わざわざ足を運ぶのは面倒くさいわね」との区民の感想でした。
また、古着を持ち込もうとすると、「あんまりいっぱい持ってこないでくださいね」とシルバー人材センターの受付の方に言われました。リサイクルを推進している事業なのに、リサイクルしたい品はあまり持ち込めない。リサイクルを推進している事業なのに、欲しいリサイクル品はあまり手に入らない。リサイクルを推進している施設なのに、古着が場所を占め、リサイクルやごみの減量に取り組む区民が使える場所はとれない。また、区があっせんしている機械式のコンポストは、執務スペースである2階の出窓部分に置いてあるため、普通区民は見ることができません。あっせんはしているけど、区民の目には触れない場所に置いてある。これも何とも効率の悪いリサイクル展示室の使い方です。このような状況を改善し、リサイクル展示室の有効活用をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
その他で1点伺います。

 

3、子どもたちの心を支える取り組みについて

 中野区福祉団体連合会からの予算要望書の中に、心の病の理解を進めるために中高生にパンフレットを配布してくださいという要望がありました。心の病への理解を進めるために、特に大人に向けて心が大きく成長する思春期の中高生を対象にしたパンフレット等を制作、直接配布するとともに、教育現場での副教材としても使用されるようにお願いしますと要望されていますが、現在区の小・中学校では心の病への理解を進める取り組みを何かされているのでしょうか。
18歳から20歳ぐらいの精神疾患の発症の原因を見ると、過去のいじめや親の不仲、過度な期待等さまざまなケースがあり、こうした原因を早期に発見し対処していくことが大切と考えます。また、一方、心の内面の問題はなかなか見えにくく、潜在化して深刻になりがちです。苦しくても打ち明けられずに抱え続けて重症化していくことが少なからずあると考えます。子どもたちが安心して悩みを打ち明けられるような働きかけが重要な意味を持つと思いますが、小・中学校において、困ったとき、苦しいとき、一人でどうしてよいかわからないとき、子どもたちがみずから助けを求められるような取り組みがあればお聞かせください。
不安の中にいる子どもたちに対し、大人たちが日常の教育的配慮とは別に、ただただ話を聞いて、大丈夫、安心していいんだよというメッセージを送っていただきたいと思います。
これで私の質問は終わります。ありがとうございます。

○区長(酒井直人) 近藤議員の御質問、1点目の地域の子育て支援拠点の考え方についてお答えいたします。
新たな児童館施設等の配置計画についてでございます。現在、新たな児童館の機能、役割も含めた地域子ども施設のあり方について検討を行っているところでございまして、できるだけ早い時期に議会にも報告したいと考えております。新たな児童館の配置については、基本計画の中で示してまいります。
児童館職員がまとめた報告書についてでございます。児童館職員がまとめた資料につきましては、現在検討している地域子ども施設のあり方の中で十分活用しております。
次に、子育てカフェについての御質問です。子育て家庭と区長のタウンミーティングは、愛称を「子育てカフェ」として子育て中の保護者などを対象に子育ての中で感じている困り事やニーズなどを私が直接お聞きする取り組みでございます。今年度は、すこやか福祉センターの圏域ごとに子育て家庭にとって身近な施設である児童館やふれあいの家での実施を計画したところでございます。子育てカフェでいただいたさまざまな意見については、子育て先進区に向けた検討の中で生かしてまいります。また、今後も何らかの形で実施していきたいと考えております。
次に、コーディネーター役を果たせる人材の確保についてでございます。児童館職員は、地域の子育てに関する団体の支援、ボランティアの育成、人材の発掘、学校や地域とのネットワークづくりなどで重要な役割を担ってきたと考えております。現在、地域の子育て支援拠点の一つである児童館について検討を進めており、子育て先進区を目指していく上で地域のコーディネーターとしての役割も重要であると認識しております。今後も引き続き、地域のコーディネーターとしての役割を担う人材は必要であると考えております。
そして、児童館職員の採用についての御質問でございます。職員の採用につきましては、区が進める地域包括ケア体制の中で、福祉職の採用について検討していきたいと考えております。
最後に、意見の反映についてでございます。中野区が子育て先進区を目指す上で、新たな児童館においても利用者からの声を聞き、その声に応えていく公聴広報機能やアウトリーチ機能が重要であると考えております。区民からいただいたさまざまな御意見は、新たな児童館の検討に活用してまいりたいと考えております。

○教育長(入野貴美子) 私からは、その他の御質問にお答えいたします。
まず、小中学生の心の病への理解についてでございますが、小学校の体育保健領域の中で、心の健康として、中学校の保健体育科で健康な生活と疾病予防の指導の中で取り組んでおります。
次に、子どもたちみずからが助けを求められるような取り組みについてでございますが、区立学校で全児童・生徒を対象に年3回行っておりますいじめ等についてのアンケート、小学校5年生と中学校1年生全員のスクールカウンセラーによる面接、そのほか今年度からは区独自の電話相談窓口、子ども110番に加え、中学生を対象とするSNS相談窓口を開設しております。あわせて、夏季休業までに、全校が実態に応じたSOSの出し方に関する教育を行い、悩みを抱えたときに身近な大人に助けを求めることができるような指導を強化しているところでございます。

○環境部長(岩浅英樹) リサイクル展示室の有効活用、区民団体の育成についてお答えいたします。
資源循環社会の構築には、ごみの減量やリサイクル活動を行う団体との連携が不可欠であり、そのような団体の育成や支援も重要であると考えております。具体的な育成支援のあり方につきましては、効果的な方法を今後研究してまいりたいと考えております。
リサイクル展示室のさらなる有効活用につきましては、現在の運営方法を検証するとともに、利用者の意向を踏まえまして、より多くの方に御利用いただけるようさまざまな方法を検討し、できることから実施してまいりたいと考えております。

 

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