私の議会報告

平成30年第3回定例会 9月13日 一般質問

■平成30年第3回定例会 9月13日 一般質問

平成30年第3回定例会で近藤さえ子は以下の一般質問をしました。 (9月13日)

 1、区有施設の有効活用について
  (1)区有施設の整備計画について
  (2)リサイクル展示室の活用について
  (3)スポーツ・コミュニティプラザについて
  (4)その他
 2、地域包括ケアシステムの推進について
 3、その他


1、区有施設の整備計画について。

 区は、平成26年9月、「持続可能な施設運営のために」を副題とした中野区施設白書を出しました。区有施設を、長期的な視点を持ち、総合的、計画的な管理を実現していくとしています。建物と橋梁等インフラ施設を含めた区有施設全体の更新経費の総額は今後40年で合計2,641億円となり、年単位に換算すると1年に平均66億円が必要となるという試算結果も出しました。また、平成29年3月に出された中野区公共施設総合管理計画建物編では、区有施設管理の基本的な考え方を示し、区が提供している施設のサービスのうち、民間によるサービス提供が可能なものについては、区有施設を廃止し、民間に移行する、区有施設の民営化を進める。また、区が提供する施設サービスについて、長中期の計画を立案するに当たっては、将来的なサービス需要をはじめ、サービスの供給量、提供手法等を精査し、同種施設の集約化を検討する等の基本的な方針を示しました。
このように、区は既存の区有施設を維持管理していくことが財政面で厳しいことを認識し、計画的な民間活力の活用を推進してきました。しかし、賃貸契約を結んだタイケン学園と裁判沙汰になってしまった桃丘小学校の跡地、また、環境問題に取り組む区民から活動の場を奪い、区民の消費者運動、環境運動の機会を低下させてまで貸し出した環境リサイクルプラザの跡地の温暖化対策推進オフィス、どれも期待した成果が出なかったのみならず、結果として、裁判費用等、払う必要のなかった費用を負担することになり、区民の活動の機会も区に対する信頼も失ってきました。これは民間活力を活用することばかりにとらわれてしまい、まず考えるべきである区民にとって必要なのはどのような施設なのかの観点がまるで欠けていた結果であると思います。
また、昨年は、補正予算を組み、緊急待機児童対策として、2年間限定の保育施設7園中6園に対して20億円以上のプレハブリース代を投じました。しかし、2年間という限定期間の4分の1が過ぎようとする現在、全ての保育園が定員に満たない状況であると聞いております。先日の同僚議員の質問に対する答弁ですと、42人定員中4人しか入園していない保育園もあると伺います。驚くばかりです。財政的に厳しいと言いながら、これまでの中野区の施設整備は、その計画性のなさ、強引な手法がさまざまなところで見られ、区民の不評を買ってきました。酒井区長の区民の声を聞く姿勢は評価しますが、区民それぞれが必要だと思う施設は同じではありません。違う意見を持つ区民の声を集約し、今後の区有施設整備計画づくりに生かすことは難題だと思いますが、今後の区有施設整備計画づくりはどのような手順で制定していくのでしょうか。また、区民の意見を聞く際、区民が適切に施策を理解し判断するためにも、財政的な根拠を示した上での議論が必要であると思いますが、御見解を伺います。

2、次に、リサイクル展示室の活用について伺います。
以前、他の議員からもリサイクル展示室の有効活用について提案はありました。現在、リサイクル展示場の1階は古着がほとんどの場所を占めています。古着以外には、粗大ごみで出てきた家具もきれいになって並んでいます。本棚もあり、古本も並んでいます。受付にはシルバー人材センターから派遣された2人の男性が座っていました。私が室内に入ると挨拶をされ、来館者1、1人来たというカウントをしていました。衣料は、背広、ズボン、シャツ等のように種類ごとに分類されていましたが、決して見やすいという状態とは言えません。室内には1人月2点までと張り紙がされています。大量な古着があり並べ切れない在庫が室内に積み上げられているのに、なぜ1人2点までなのかと不思議に思いました。
しかし、何より、新井薬師前駅から近く、バスで中野に出るにも便利なロケーションのビルの1階の使い方としては大変もったいないと感じました。2階はごみゼロ推進分野の執務室となっていましたが、ごみゼロに取り組んでいる様子は全く感じられませんでした。区があっせんしている大きな機械式のコンポストが何台か使われていない扇風機や荷物と一緒に置かれていて、区民にあっせんしている商品であるとはとても思えなく、物置のようでした。好立地の施設は、区民が来て、2点の古着がもらえて、もしかしたら掘り出し物の家具が手に入るかもしれない場所、それ以外に何も活用されていない場所となっていました。ほかにフリーマーケットを定期的に行っているとは聞いていますが、ごみ減量リサイクル推進のために建物をもっと有効に活用することはできないでしょうか。
リサイクルプラザ廃止以後、環境団体の方は活動の場所を失いました。一部区民活動センターを予約しながら活動している団体もありますが、以前のように環境団体は活発な行動が行えなくなっています。ごみ減量や本格的な資源循環型の社会を構築するためには、区民が当事者として主体的に取り組む環境が不可欠であり、そのためには、区民がリサイクル活動等公益活動に取り組む場と、それをフォローしてリードする行政の支援が必要であると考えます。リサイクル展示場をごみ減量リサイクル推進に寄与する公益活動の情報発信基地や活動者のコミュニティ空間として使ってはいかがでしょうか。

3、 次にスポーツ・コミュニティプラザについて伺います。
区は、区内4カ所に区民が運営する地域スポーツクラブをつくる計画を立て、平成24年3月に1館目の地域スポーツクラブ──現在の名称、中部スポーツ・コミュニティプラザをオープンしました。地域スポーツクラブの目的は、地域住民が自発的に集い、身近な場所を拠点としてスポーツに親しむことで、地域のコミュニティを推進し、健康、生きがいづくり、活気ある長寿社会を目標とするものでした。
当初、中部地域スポーツクラブは、区民のクラブマネジャーを置き、講座、教室の企画も区民が行い、講師も地域の区民が務めるなど、地域に密着したスポーツクラブでした。しかし、試行期間を経て区民主体のスポーツクラブとしてやっと軌道に乗ったころ、名前をスポーツ・コミュニティプラザに改め、今年度からは、指定管理者制度を使い、TACグループに運営を委託しました。2館目となる中野富士見中学校跡地につくられた南部スポーツ・コミュニティプラザも、同じTACグループが指定管理者として運営しています。そして、来春には、鷺宮体育館が鷺宮スポーツ・コミュニティプラザと名前を改め、3館目のスポーツ・コミュニティプラザとなります。現在、鷺宮体育館を運営している指定管理業者との指定管理の契約の期間は平成33年3月までですので、このまま3館目のスポーツ・コミュニティプラザもTACグループの運営で事業が行われていくと考えられます。
そもそも地域住民がみずから主体となり地域の人が気軽にスポーツに楽しむための地域スポーツ施設を目指すはずが、同じ指定管理者が運営するスポーツ・コミュニティプラザが区に3館できることになりました。中部スポーツ・コミュニティプラザを利用している区民からは、TACグループになってから中野体育館──ここもTACグループの運営です。中野体育館で行っているのと同じメニューが中部スポーツ・コミュニティプラザでも行われていて、稼働率も低いのではないかという声も聞きます。
基本計画では、今後、沼袋小学校跡地にも4カ所目となる(仮称)北部スポーツ・コミュニティプラザの開設を予定していますが、沼袋小学校跡地は、新しくつくられる体育館からも、平和の森公園に近接しています。民間が運営する同じようなスポーツ施設をわざわざ中野区が整備し、維持し続ける必要性も余裕もないと感じますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。
区の基本計画を再検討するということですが、その際には沼袋小学校跡地の土地の活用を再考していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
スポーツ・コミュニティプラザのホームページを見ても、どのような講座があるかとてもわかりにくく、たくさんの方に利用していただきたいという思いは伝わってきません。また、指定管理者の方々が使える事務所や部屋はありますが、区民のスポーツ用具を置ける場所はありません。高齢でも地域で気軽に健康づくりに取り組めることを目的としたスポーツ施設でありながら、高齢者は荷物が重くて気軽に通えない等の声も聞こえてきます。例えばスポーツ吹き矢など、的もスタンドも一々持ってこなければならず、使い勝手がよくありません。幅広い世代の区民が使えるような施設になるように工夫をしていただきたいと思いますけれど、御見解をお聞かせください。
時間の関係で、地域包括ケアシステムの推進についてはまたの機会にさせていただきます。すみません。その他はございません。

○政策室長(朝井めぐみ) 
私からは、施設整備について、区民の御意見を聞く手順などについての御質問でございました。
区は、施設整備や配置の検討に先立ち、今年度中に施設白書を改定し、施設の現況や将来の更新経費を明らかにしたいと考えております。
今後の施設整備や配置につきましては、基本計画などにおきまして、区民の声を反映させ、方向性を定めることを基本と考えております。
個々の施設を整備する際には、想定される整備費等につきましてお示しをした上で、議論や検討を進めていきたいと考えております。

○環境部長(白土純) 
私からは、区有施設の有効活用についての御質問のうち、リサイクル展示室の活用についての御質問にお答えをいたします。
平成6年度の施設開設時から行っておりますリサイクル展示室でのリサイクル可能な物品の展示及び提供は、ごみ減量リサイクル推進の重要な取り組みの一つであると考えております。
資源循環型社会を構築するためには、ごみ減量リサイクル活動を行う団体への支援や連携も重要であると考えておりますが、スペースの問題から、リサイクル展示室を活動団体の情報発信や活動の拠点として提供することは困難であるというふうに考えております。
ごみ減量リサイクル活動を行う団体への支援につきましては、団体の活動を紹介するコーナーを設けるなどの方法を検討してまいります。

○健康福祉部長(小田史子) 
区有施設の有効活用についての中の(仮称)北部スポーツ・コミュニティプラザの整備見直しについての御質問にお答えいたします。スポーツ・コミュニティプラザは、スポーツや運動活動を通じた地域の交流拠点として整備をするために、平和の森公園に整備をいたします新体育館とは施設の性格がちょっと異なるものであるというところはございます。沼袋小学校跡地に開設を予定しております(仮称)北部スポーツ・コミュニティプラザの位置は、新体育館に近接していることもございますので、新たな施設の設置につきましては、新体育館の利用状況や関係者等の御意見も勘案しながら、今後検討していきたいというふうに考えてございます。
スポーツ・コミュニティプラザの区民に使いやすい工夫についての御質問でございます。利用者の私物の形状や大きさなどによりまして、預かることの判断が公平性の観点──また、保管するスペースを十分に確保するということが難しいということから、公共施設であるスポーツ・コミュニティプラザで私物を預かるということは、施設管理上、望ましくないというふうに考えております。スポーツ・コミュニティプラザで実施いたします講座や教室などの効果的な周知方法ですとか、また利用者に配慮いたしました施設環境につきましては、今後検討してまいります。

○近藤さえ子 
再質問させていただきます。
リサイクル展示室を情報発信の基地にするのがなぜ困難であるかというところの部分がちょっとわからなかったのですけれども。やはり区民が主体となって当事者としてやっていかなければ──本格的なごみ減量や循環型社会の構築をするためには、当事者意識というのが一番大事だと思うのですけれど、もう一度教えてください。

○環境部長(白土純) 
リサイクル展示室でございますけれども、リサイクル可能な物品の展示及び提供を行ってございます。スペースの問題もございまして、特定の団体の情報発信であるとか活動の拠点としてお使いいただくというのは困難であるという意味でございます。

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