私の議会報告

平成30年第1回定例会 2月22日 一般質問

■平成30年第1回定例会 2月22日 一般質問

平成30年第1回定例会で近藤さえ子は以下の一般質問をしました。(2月22日)

1 施政方針説明について
2 犯罪被害者等基本条例の制定について
3 高齢者の虐待防止の取り組みについて
4 その他


1、施政方針説明について。
 さきの施政方針説明において、区長は区政運営16年を振り返り、財政再建と具体的な施策の充実を進めてきましたと語られています。確かに田中区長就任前、2001年の区債残高と土地開発公社への債務負担行為額は約706億円と膨大な額であり、人件費率も33.6%と異常でした。その状態から民間活力の活用など、財政再建を果たしたことは評価いたします。
 しかし、この財政難は、全く利用もできずに区民が多大な借金を負った上野原スポーツ施設の建設予定事業に象徴されるような、あまりにも財政的感覚のない前区長体制の区政運営によるものでした。また、一方の民営化による人件費削減はどこの自治体も取り組まなければならず、実践して結果を出してきました。
 では、区民は田中区長に財政再建と何を期待したのでしょうか。区長は自治基本条例の制定を掲げて当選され、みずからを市民派といい、区民は、自分たちが住みたい、住み続けられる自治体を区長とともにつくっていけると期待しました。区長はこの4期の間、区民との意見交換会やパブリック・コメントにより区民の意見は聞いていると常に語られてきました。しかし、意見交換会に行っても、もう決まっていますと言われ、パブリック・コメントは形骸化してしまい、区民の声は区政に届かないと考える多くの区民の怒りの声は無視されているように思えます。例えば、パブリック・コメント史上最多の意見が寄せられたU18プラザと児童館の廃止に対しても、学校の中にキッズ・プラザがあるから問題ないと決めつけられてしまい、区民の声は区長に全く届きませんでした。
 また、現在の区役所・サンプラザ地区に大規模アリーナを建設する予定ですが、私は1人の区民からも、これまでただ一度たりとも、アリーナを建ててほしい、すばらしい計画だという声を聞いたことがありません。区長は中野駅前再開発、アリーナ建設等により、ますますのにぎわいを創造し、それに伴う経済波及効果等を期待しています。しかし、それは多くの区民の希望に沿うものなのでしょうか。区民は中野駅前に大規模な箱物建設よりも、世代を超えて誰もが気軽に立ち寄ることができ、子どもたちを見守ってくれる職員のいる児童館を残してほしいというように、日々の生活の充実を区政に求めているのではないでしょうか。区長が必要と考える施策と区民が必要と思う施策がかなり乖離しているのではないでしょうか。御見解を伺います。
 区長は2,000人体制を築くに当たり急速な民営化を進め、区民と直接触れ合う区の職員を削減してきました。現在、職員は複雑化する制度変更への対応、多様化する行政需要への対応等により、仕事の量がふえ、疲れ、職員全体が疲弊しているように見えます。計画づくりや内部管理事務等の仕事を見直し、必要性の低い施策や仕事を削減して改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 意見交換会に行っても、いつも頭ごなしに「既に決まったことです」と言われてしまうと、行政に熱意を持つ区民の嘆きの声が聞かれます。パブリック・コメントも既に形骸化し、16年前の就任当初、区長が提示された区民参加も内容のないものになっています。区民は、区民の財産である土地の使い方などについて、区民参加で意見を言いたいと思っているのですが、その声は区長に届きません。もっと区民の声が届くような新たな方策をお持ちであれば教えてください。

2、犯罪被害者等基本条例の制定について。
次に、犯罪被害者等基本条例の制定について。

 前項で、田中区長の16年の区政運営について少し意見を申し上げさせていただきましたが、田中区長は全国に先駆けて中野区に犯罪被害者等相談支援窓口を設置してくださいました。これは田中区長の大変大きな功績です。
犯罪被害者等基本法の制定から、ことしで14年目を迎えます。2年前の4月に第3次犯罪被害者等基本計画が閣議決定されると、内閣府から国家公安委員会、警察庁に犯罪被害者等施策所管部門が移管されました。国が第3次計画で自治体による被害者支援を強く求める中、全国の自治体の先駆けとして中野区の取り組みは高く評価され、どのように被害者支援を進めてよいのか手探り状態である全国の警察、自治体、民間支援団体から、中野区の取り組みを伺いたいと問い合わせは絶えません。特に緊急サポート事業については、これからどこの自治体でも力を入れて取り組んでいかなくてはならない地域包括ケアシステムの出発点になるようなすばらしい事業であるとの絶賛を受け、新しくつくる条例には生活サポートの部分も盛り込んでいきたいと検討している自治体もあります。
しかし、中野区は全国に先駆けて犯罪被害者等支援の相談窓口事業を始めたにもかかわらず、いまだに条例の制定はなされていません。私は過去に2度、2009年、2014年と犯罪被害者等基本条例の制定を求め質問をさせていただきましたが、区のお答えは、中野区には要綱があり、窓口は十分に機能しているので、現段階では条例の必要性はないというお答えでした。
区長の施政方針説明では、地域包括ケア体制の構築や全員参加型社会の実現、グローバル化進展への対応等について述べていますが、誰もが中野区で安全・安心に暮らせるような社会を地域全体でつくることを目指すとおっしゃっています。そうおっしゃっているのにもかかわらず、2008年につくられた中野区犯罪被害者等相談支援事業実施要綱は相談支援を実施する要綱であって、もっと区民、事業者を巻き込み、地域社会全体で被害者を支える仕組みを目指すことが最も必要であることへの周知等には不十分です。
2016年2月発行の中野区区民意識・実態調査を見ても、犯罪被害者等に関して関心があると答えた区民は18.3%となっています。全国で中野区の支援の仕組みはすばらしいと言われているにもかかわらず、区民の被害者支援への関心は決して高いとは言えない状況なのです。第3次犯罪被害者等基本計画でも、「犯罪被害者等は、地域社会において、配慮され、尊重され、支えられてこそ、平穏な生活を回復できることから、施策の実施と国民の理解・協力は車の両輪である」と書かれています。被害者支援は過去の被害者たちのものではありません。いつ誰が被害者になるかはわからない全ての人たちのものなのです。今後、中野区は区民の理解や協力を得るためにどのような取り組みをされるのでしょうか。
また、昨年の刑法犯の認知数は過去最低となる中も、ネット悪用の詐欺など、若者が軽い気持ちで犯罪に手を染めるニセ電話詐欺、架空請求などは7年連続、前年度比では28.6%増と認知数が増加しています。小・中学生の時期に被害者理解教育を行うことが、いじめ防止に大きな効果があり、さらに大人になってからも虐待行為や暴力行為をしないようになることは、被害者学の見地上広く知られていることであると、被害者学が専門の常磐大学元学長・諸澤英道氏はおっしゃっています。将来、子どもたちが犯罪の加害者にならないために、人権教育や思いやり教育などに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
京都市では、平成23年度、京都市犯罪被害者等支援条例を制定し、基本理念や市、市民、事業者等の責務を明らかにして、さまざまな支援に取り組んでいます。京都市に訪れた観光客が万が一犯罪の被害に遭った場合でも、適切な支援につなげることを条例に明記し、国際都市としての責任を果たす姿勢を示しています。全国に先駆けて専門の被害者等支援の窓口を設置し、犯罪被害者等支援を行うことを決めた田中区長としては、次なるステップとして、中野区に合った中野区犯罪被害者等基本条例の策定をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
全国の犯罪被害者等、支援者等が、中野区に全国の犯罪被害者支援のお手本になるような取り組みをつくってくださったことに大変感謝しております。たとえ今後、組織の体制が変わっても、担当者が変わっても被害者支援の質を低下させない、支援の継続性が担保される条例の制定をお願いしまして、私の質問は終わります。
高齢者の虐待防止の取り組みについては、別の機会に質問させていただきます。その他もございません。御清聴ありがとうございました。

○区長(田中大輔) 近藤議員の御質問にお答えいたします。
施政方針説明について。必要と考える施策が乖離しているのではないかということです。
アリーナにつきましては、民間の活動によって整備運用されるものを想定しております。国内外から日々多くの来街者が中野区を訪れることで地域が活性化し、新たな産業の誘致や振興、区民にとって魅力のあるサービスの充実などの進展が期待できると思います。こうしたことが及ぼす波及効果によって、まちが持続的に発展し、区民の生活が豊かになることにつながると考えているところであります。
業務改善を進めるべきだということでありました。区は10か年計画の中で、民間事業者へ委託が可能なものについては積極的に民間の活用を推進し、より効果的で効率的なサービス提供を行う方針を掲げており、これまで民営化や指定管理者制度の導入などを進め、区民サービスの向上に努めてまいりました。こうした取り組みを進めていくことで、経常的で定型的な業務は民間の事業者が担い、職員は政策の企画立案や専門性を生かした行政課題への対応などに注力できるようになってきているところであります。さらに区民と直接接しながら、そのさまざまな生活ニーズを肌で感じ、捉えながら対応していくアウトリーチチームの設立などを行い、そうした取り組みを今後も強化していきたいと思っております。
職員の疲弊ということですが、残業時間については着実に減少させてきており、働き方改革の推進を行っているところであります。
区民参加の手続について。区の施策の立案・実行に当たりましては、自治基本条例に定める区民意見交換会やパブリック・コメント手続などPDCAサイクルの各段階において区民の意見を聞き、議会の御意見とあわせて十分に踏まえた上で区として総合的に判断して行っているものであり、今後さらにこれを充実させていきたいと考えております。
私からは以上です。

○教育長(田辺裕子) 子どもたちが犯罪加害者とならないための教育の取り組みについてお答えいたします。
犯罪における被害者理解については、人権教育において、人権課題、犯罪被害者やその家族で取り扱うこととしてございます。また、道徳の時間や集団活動など、さまざまな活動を通して自他を尊重する態度や思いやりの心を育んでいるところでございます。特に交通事故やネット犯罪については、子どもたちが加害者になることも考えられ、安全指導や情報モラル教育、セーフティー教室などで取り組んでございます。今後も引き続きこうした取り組みを進めてまいります。

○健康福祉部長(小田史子) 私からは犯罪被害者等基本条例の制定についての御質問にお答えいたします。
初めに、犯罪被害者支援の取り組みでございます。犯罪被害者への理解を深めるため、犯罪被害者遺族の方を招いた講演会や、区役所1階と中野駅のガード下ギャラリーでのパネル展示のほか、社会福祉協議会が実施します地域活動担い手養成講座の中で、犯罪被害者支援に関する講座を開講しております。今後も引き続き区民の方々への啓発活動に努めてまいります。
次に、条例の制定についてでございます。犯罪被害者に対します相談や助言、各種手続の援助、福祉サービスの提供を行っておりますが、これらは犯罪被害者等基本法に基づき実施しているものでございます。法には地方公共団体が地域の状況に応じた施策を展開することが定められておりまして、現在のところ独自の条例制定は考えてございません。

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